「月餅」といえば、「中国のお菓子」だと真っ先に浮かぶことでしょう。日本国内では、季節に関係なく、また、食べたい時に食べられる「お菓子」として定着していますが、実は、「月餅」には、意味があります。中国国内では、季節の縁起物として、本来は、中秋節に親しい方やお世話になった方に贈るもので、広く知られているのが、広東省の「広式」です。

「広式」は、中の餡や皮が柔らかく、肉と、満月に見立てたアヒルの卵を塩漬けにした黄身が入っているのが特徴です。中国土産として頂いたり、日本国内の有名なメーカーが製造販売していることもあり、私達でも身近に感じているかも知れませんね。

一方、月餅の中に入っている中国産の肉や、そのほかの原材料について考える時、それらが、日本国内では、どの様な扱いになっているのか、なども解説します。

消費期限 賞味期限 中国 月餅 肉

月餅比較

・国産月餅:100種類以上が、製造販売されています。中には、月餅の形をしたデザートなど、私達日本人の嗜好や味覚に合ったものもたくさんあります。中華街では、中国の中秋節のためだけに作られる月餅があります。日本国内で製造販売される月餅は、国産です。

※基本的な月餅の材料:白餡・小豆餡など・クルミ・ゴマ・ナツメ・木の実・ハスなど

→中国国内の月餅と違い、和菓子等と同様に、日本人志向に甘みは抑えめである

 

・中国産月餅:中国国内に出回る月餅は、379種類ほどで、国土の大きさ・広さを感じます。

中国国内では、月餅は宴会席の献立には入れません。

※基本的は月餅の材料:①豆沙月餅(トウシャーユエピン)

→小豆餡に豚脂身・干しぶどう・クルミ・砂糖・黒ゴマなど

 

②百果月餅(パイクオユエピン)

→なつめ餡に落花生・干しぶどう・スイカの種・豚脂身など

 

③アヒルの塩漬け卵である鹹蛋(シエンタン)入り

現在(2016年現在)、世界の34カ国で中国産の月餅が輸入禁止となっていますが、日本は、完全に禁止せず、条件付きで輸入をしています。(禁止理由は、使用されている肉類や卵から鳥インフルエンザ・口蹄疫・その他の伝染病のリスクがあるため)

国産月餅の消費期限と賞味期限

・消費期限:開封後は、冷蔵庫に保管し、賞味期間にこだわらず、食べ切ってください

・賞味期限:例1)約1ヶ月

例2) 5月1日~9月30日:30日間/10月1日~4月30日:45日間

例3)約30日

・・・など

商品ラベル

・保存方法:例1)常温保存(高温多湿を避け直射日光の当たらない所で保管・未開封に限る)

→開封後は早めに、食べる

例2)直射日光、高温多湿を避ける(未開封に限る)

例3)常温保存(未開封に限る)

・・・など

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原産国

・主な原材料の産地

例1)小麦粉:加工地→日本

鶏卵:産地→日本

塩漬け卵:産地→フィリピン

中華ねり餡:加工地→日本

 

例2)小麦粉:加工地→日本

鶏卵:産地→日本

アーモンド:産地→米国

ごま:産地→グアテマラ・ほか

かぼちゃの種:産地→中国

胡桃:産地→米国

松の実:産地→中国

 

例3)小麦粉:加工地→日本

鶏卵:産地→日本

中華ねり餡:加工地→日本

胡桃:産地→米国

添加物

全体を通して、添加されているものです。原材料により、組み合わせは異なります。

・膨張剤:炭酸ガスやアンモニアガスを発生させて、ふっくらと膨脹させるために使用

→ふくらし粉やベーキングパウダーとも呼ばれる

 

・炭末色:食品を着色し、色調を調節

→植物を、水蒸気賦活法で高温に加熱し炭化したもの・主色素は炭素・黒色

 

・調味料(アミノ酸等):昆布のうま味成分

→工業的には糖蜜やデンプンを原料として発酵法で製造

 

・甘味料(ソルビトール):ソルビットのこと・保湿性や安定性などの特性を持つ

→保湿性や安定性などの特性も持つ

 

・着色料(カラメル色素・カロチン色素):食品を着色し、色調を調節する

→カラメル・カロチノイドと同じもの

 

・香料:食品に香り付けをしたり、その香りをより強くするために使用

→天然香料と合成香料があるが、どちらも許可されたものである

 

・酸味料:食品に酸味を付けたり、酸味の調整や味の調和のために使用

→糖蜜・ブドウ糖・乳酸菌など、原料は天然由来のもの

 

・乳化剤:例えばマヨネーズの様に、本来混じり合わないものの境で働いて、均一な状態を作る

 

・pH調整剤(クエン酸):食品の変質や変色を防ぎ、菌の増殖を抑え、食品の腐敗を防ぎ、日持ちを良くする

 

・酸化防止剤(ビタミンE):酸化による品質の低下を防止する

→食品成分に代わって自身が酸化されることによって、食品の酸化を防ぐ作用

・・・など

中国産の肉

・牛肉:主な輸入国に中国は、入っていません。

・豚肉:主な輸入国に中国は、入っていません。

・鶏肉:骨なし肉(冷凍)は、5位、中国

→唐揚げ・焼き鳥等で、業務・加工用として 利用

・その他:鶏肉及び鶏肉調製品の輸入量は、増加傾向で推移

→平成16年1月のタイ及び中国での鳥インフルエンザの発生時には減少

※引用サイト:農林水産省(2015(平成27)年11月)

file:///C:/Users/Harumi.K/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/NPTXFJX0/151224_sankou.pdf

(牛肉:62ページ・豚肉:79ページ・鶏肉:117ページ・その他:126ページ)

中国国内での月餅は、国内だけで製造発売されている様ですが、かなりの確率で商品の品質が悪く、ニュースとして取り上げられている様です。この様な開示情報を受けて、月餅そのものを輸入するのではなく、原材料を輸入しているのだと考えます。

まとめ

中国産は、月餅そのものだけではなく、原材料もかなり絞られて輸入されています。日本国内で製造販売されている月餅は、原材料に中国産が含まれていても、検査の厳しい日本だからこそ、34カ国が、月餅の輸入を禁止する中にあっても許されているのでしょう。本場の月餅を味わうには、中国に行かなければ味わえない現状がありますが、中華街に行けば、日本産の本場月餅を味わうことができます。

色々な情報に耳を傾けて、賢く購入し、美味しくいただきたいものですね。

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