牛乳の賞味期限が切れていたら、加熱して飲めばいいのよ。
消費期限が切れたわけじゃないんだから。
そういう話がありますが、ほんとうに大丈夫なのでしょうか?
賞味期限をすぎた牛乳を、加熱して飲んでいい?
「賞味期限をすぎているが、消費期限をすぎていない牛乳」は、
たぶん飲んでも大丈夫です。
「牛乳の冷蔵保存(10℃以下)・未開封が保たれている」
をきちんとやっていれば、たぶん加熱しなくても安全に飲めます。
加熱した方が安心だと思う場合は、加熱してください。
賞味期限に、絶対はない?
「たぶん」がつくのは、牛乳の管理のやり方が、人によって違うから。
賞味期限や消費期限内であっても、
保冷材なしで牛乳を買って帰って、冷蔵庫に入れたりしたら、
持ち帰っている間に牛乳の温度が上がり、細菌が繁殖してしまいます。
牛乳の「10℃以下での冷蔵」は、
牛乳を製造してから、私たちが買ってきて飲み終えるまで、
ずっと保たれていなければならないのです。
そこまで徹底して10度以下を保てるかどうかは、
牛乳の管理のしかたや、保存された環境にもよるので、
「牛乳は賞味期限や、消費期限さえすぎていなければ大丈夫」
とは、言いきれないところがあります。
「消費期限」と「賞味期限」の違いは?
「しょうひきげん」と「しょうみきげん」は、
言葉こそ似ていますが、意味が全く違います。
消費期限の消費とは、「使ってなくなってしまうこと」。
ティッシュを使いきって、最後の一枚までなくなった。
そういうのが「消費」です。
牛乳の場合、「使って良い」とか「飲んで良い」という意味になり、
美味しさと関係なく表示しています。
「飲んでもお腹をこわさないはずです」という程度の意味なのです。
一方、賞味期限の「賞味」の意味は、「美味しく食べること」。
牛乳の賞味期限でいうと、
「新鮮で美味しいうちに飲んでください」くらいの意味です。
賞味期限はスルーして良い?
「この日までは、腐敗や劣化をしないはず」
というのが、消費期限の意味。
「この日までに、食べたり飲んだりしたほうが美味しい」
というのが、賞味期限の意味。
だから「賞味期限はスルーしても良い」と言われていますが、
「賞味期限をすぎたけど、飲んでもいいのかな」
と心配しながら飲むのでは、不愉快で飲んだ気がしない。
そういう風に考える人は、
あらかじめ自分が飲む牛乳の量を考え、
その範囲内の牛乳を買いましょう。
今のあなたにおすすめの記事