最近、缶コーヒーなど缶飲料の一部で、
賞味期限や消費期限の表示法の変更が始まっています。
今までは賞味期限の「西暦年・月・日」を表示していたのですが、
「西暦年・月」だけの表示になったのです。
飲料メーカーはなぜ、
日付なしの表示を始めたのでしょうか?
日付なしになったのは、どんな商品?
賞味期限の表示が「西暦年・月」のみ、日付なしになったのは、
缶コーヒーや缶入りウーロン茶の一部です。
ペットボトル飲料でも表示の変更が始まっていますし、
ミネラルウォーターも変更済みと言われています。
日付なしに変えた理由は?
今回、日付なしとなった商品は、賞味期限が一年以上のものです。
食品衛生法などでは
「賞味期限が3ヶ月を超える飲料や食品は、日付まで表示しなくてよい」
という決まりがあります。
今までは業界団体などが、より厳密な表示を目指して、
日付表示をしていました。
法律という側面だけで考えると、日付表示はなくてもよかったのです。
日付なしに変更するメリットは?
これまで食品業界においては、賞味期限の日付表示が、
食品ロスや食品廃棄など、多くの問題を起こしていました。
ですから、賞味期限の表示を日付なしに変更すると、
多くのメリットが生まれます。
最も注目されているのは、トラック輸送の回数を減らせること。
トラックの走行距離を減らし、輸送コストを減らすのに、
日付なしの表示が効果的だと考えられているのです。
日付なしにすると、CO2が減らせる?!
業界団体では、日付表示をなくした場合、
一年あたり2000~3000トンのCO2を削減できると推定しています。
缶飲料を製造し、店頭や自動販売機で販売されるまで、
缶飲料を運ぶトラックの出番はひんぱんにあるからです。
それに日付表示をなくせば、
賞味期限や消費期限の1日違いにこだわる消費者が減り、
食品や飲料の廃棄ロスにつながることも期待されています。
日本国内で、1年間に出る食品ロスは632万トン。
世界各地の途上国などへの食糧援助の量を合計しても、
ここまでの量にはならないそうです。
今回の変更で、エネルギーや飲料廃棄など、
さまざまなムダの減少が期待されています。
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