「食品ロス」という言葉を聞いたことはありますか?まだ食べることが出来るのに廃棄されてしまう食品の総量では、世界トップクラスに名を連ねる日本。食品の廃棄はどう考えても、もったいないですよね。賞味期限が間近に迫った食品を、どのようにして私たちが消費していけばよいのか。今日はそんな環境問題にスポットを当てて考えていきたいと思います。
消費期限と賞味期限の違い
消費者庁の定める食品表示法では、消費期限または賞味期限の表示が義務付けられています。消費期限とは、期限を過ぎたら食べないほうが良いとされる期限のこと。食品によって多少の違いはありますが、製造日を含めて5日以内に品質が劣化するものに対して付けられています。
賞味期限は、期限内なら美味しく食べることが出来る期限のこと。期限を過ぎても、すぐに品質が悪くなるというものではありません。これらのことを踏まえて、傷みやすいものには消費期限が、加工食品には消費期限または賞味期限のどちらかが表示されています。
消費期限・賞味期限切れの食品を売るのは違法・違反?
消費期限に関しては、期限が過ぎると一気に品質が落ちてしまうため、期限切れ商品の販売がいけないことはわかると思います。しかし、賞味期限に関してはどうでしょう。
皆さんはスーパーなどで、期限間近の商品が値引きされて売られているのを見たことはありませんか?実は、期限が切れていても「賞味期限が切れています」と分かりやすく表示されていれば販売しても問題はないのです。
最近、テレビなどで、期限切れの食品を提供したことで健康被害が出たというニュースを耳にする機会も増えたため、期限切れ商品の販売はいけないと思っている人が多いのではないでしょうか。
しかし賞味期限は、多少過ぎても風味が落ちる程度で、食べても支障がないものがほとんど。安易に廃棄することにも、実は大きな問題があるのです。
日本の食品廃棄量は世界トップクラス
日本において、まだ食べられるにも関わらず期限切れという理由で廃棄されてしまう食品は、年間500~800万トン。これは世界でも1、2位を争う量となっています。さらに、この中には輸入した食材も含まれているため、その損失額は111兆円にもなると言われています。
この、まだ食べられる食品を廃棄する「食品ロス」は、私たち消費者側にも問題があります。
スーパーで食品を買う時、例えば今日のうちに食べる予定のものであっても、期限が一番長いものを取ろうとしていませんか?つい棚の奥に手を伸ばしてしまいますよね。
これが積み重なると、結果的に賞味期限が短いものは売れ残ってしまうため、まだ期限が切れる前であっても「売れないから」という理由で廃棄処分にしてしまう店が多々あるのです。
日本は「もったいない」精神の国とされていますが、それでも発展途上国で飢餓に苦しむ子供たちのことを考えると、まだまだ努力する余地は十分にありそうです。
賞味期限が間近、または少し切れていたとしても、すぐに食べるものならば、安い値段で買えることは得と考えても良い時代なのではないでしょうか。
まとめ
今回は食品ロスの問題から、賞味期限が切れた食品に関して考えてみましたがいかがでしょうか。
もちろん、消費期限に関しては健康に影響が出るものなので、期限にこだわることは大切ですが、賞味期限に関しては使う用途などに応じて、少し妥協しても良いのかもしれませんね。食品ロスを減らせるのかどうかは、私たち消費者にかかっていると言えるでしょう。
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